分別回収支えてきた住民に衝撃~古紙偽装問題

08年1月25日 朝日新聞より
「古紙再生の傷深く 偽装問題で信頼失墜」

製紙各社が再生紙に含まれる古紙の割合を実際よりも多く見せかけていた偽装問題は、商品を買う側の不信を招いただけでなく、古紙リサイクルを支えてきた住民らの環境意識も傷つけた。朱塗した信頼を取り戻すには、古紙の配合率をどう定めるべきかを含め、「環境に配慮した紙のあり方」を見直すことが必要になっている。

分別回収支えてきたのに・・・住民に衝撃「やるせない」
東京都中野区で町内会長を務め、地域での古紙回収に取り組んできた大野はショックを隠さない。「古紙の再利用は環境にいいことだと住民に呼びかけてきたのに、これではやるせない」
 国内での古紙回収量は年間約2280万トン(06年)。回収率は72%と年々向上してきた。ペットボトルなどと比べても再生利用量はケタ違いに大きく、「リサイクルの優等生」と言われる。それには、住民らがほば無償で分別回収に協力してきたことが大きい。

 リサイクル問題に詳しい「サステイナブル・デザイン研究所」の西原弘さんは「集めた市古紙が表示通りに再生紙に高い割合で入ることで、環境保全に貢献していたと思っていたのに、実際は違っていた。住民や事業者の協力意欲をそぎかねず、心配だ」と指摘する。
 

回収量の約4割を占めるとされる家庭からの新聞や雑誌の収集には税金も使われている。町内会などに集団回収を促す目的で、自治体は1キロ6円ほどの報奨金を出している。行政自らが収集する場合は1キロ10~20円はどかかるという。全国でざっと数百億円から1千億円のコストを税金で負担していることになる。

 生協ひろしま(広島市)は01年から、共同購入者向けに毎週配る数十ページの商品チラシを回収し、それをすべて使った古紙配合率60%の再生紙で新たな商品チラシをつくってきた。
 15万部の発行に対して回収率が7割超に上がるほどで、「回収と利用の両方で環境に貢献できる仕組み」と誇る。ところが、偽装問題が発覚。CSR推進グループの佐々木桂一課長は「うちのチラシに問題はないと信じているが、偽装はリサイクルに取り組む人をがっかりさせる行為で、寂しい」と嘆く。
 そんな努力で築き上げられてきたリサイクルの仕組みは、原料の6割を古紙に頼る製紙会社にとって生命線のはずだ。
 かつて古紙がだぶついた時代は、雑誌などが紙ごみとして焼却される事態を招くなど、リサイクルの一部がうまく回らなくなったこともある。中国など古紙を取り合う競争相手が出てきて良質な古紙が入手しにくくなったこも、今回の問題の背景に挙げられている。ただ、ある古紙の卸問屋の経常者は「古紙が貴重な資源であるという認識を製紙会社と国民が共有することが大事だ」と話す。


※古紙回収、リサイクル活動は地域コミュニティ活動のもっともポピュラーな活動であることは誰しも知っているはずです。製紙メーカーは、地域活動に貢献するという意識に水をかけたことに謝罪すべきだと思います。

投稿者 文洋株式会社 : 2008年2月17日 18:12

コメント

悲しいですね

投稿者: RU : 2010年6月21日 17:59