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孤立死 発していた微弱なサイン

平成23年3月31日付け朝日新聞に、同見出しの記事が掲載されていました。

相次ぐ孤立死。
それぞれの家族が出していたわずかな「サイン」をすくい取れなかったのはなぜかを考察しています。

◎個人情報保護法の壁(無理解や誤解、過剰反応も)
◎災害時要救援者の名簿の民生委員や町内会への提供への同意率は5割
◎縦割り行政の弊害、など

皆で一度じっくり考えてみませんか。

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“プライバシーの壁を越えて”

平成24年2月24日付け朝日新聞の「天声人語」に目がとまりました。

「一つ屋根の下」という言葉で連想するのは、
一家だんらん
つましいけれど幸せな日々・・。
であるはず。

このところ報道される“現実”を前にすると、
ありきたりの言葉は意味を失う、と。

立川市のマンションでは、45歳の母と4歳の息子。
さいたま市では、60代の夫婦と30代の息子。
札幌市では、40代の姉と妹。
釧路市では、70代の妻と80代の夫。

いずれも、病気や高齢などのハンディを抱えた「弱者の共倒れ」だという。
だが、こうした悲劇は突然に訪れるわけではなく「前兆」が必ずあるはず。

公共料金の滞納、たまる郵便物などの前兆あるいは微弱な「SOS」が、プライバシーの壁を越えて外部に届き、だれかが受け止めれば、救えた命もあるはず。

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個人情報保護法は有益なのか

平成24年1月26日朝日新聞の読者投稿欄に、同見出しで町田市の40歳代の主婦の方からの投稿が掲載されています。

お子様方の学校での、同法律による「過剰反応」の実態も書かれていました。
電話番号のみの連絡網、連絡相手数名のみの電話番号の紙切れ・・。子ども同士で手紙すら送り合うこともままならない、仕方なく親たちが任意で電話番号を集めたが、拒む親はほとんどなく悪用もない、と。

未だに覚えのないDMは無くならず、現代の情報化社会で個人情報が漏れないことは不可能です。罰則規定のみ明瞭に・・との投稿者の指摘はまさにその通りですね。

最後に投稿者の方の〆の一文を引用させていただきます。

震災以来、絆が大切と言われながら、個人情報に過敏すぎる時世を憂えている。

プライバシーって何ですか

平成23年10月28日付け朝日新聞に掲載の「記者有論」をご紹介させていただきます。論説委員の真鍋弘樹氏の、鋭い切り口と深い考察による問題提起は、そのままご紹介させていただく以外ありません。名文です。

是非とも一度皆で読み合って、考えてみませんか。

「記者有論」団地生活と孤独死〜プライバシーって何ですか

朝日新聞論説委員 真鍋弘樹(敬称略)


 「いったい、プライバシーって、誰が考えたんですかね」
 そう正面から問われ、答えに窮した。東京都郊外にある都営住宅、立川松中アパートの自治会を訪ねたとこのことだ。
 「何をするにも、すぐプライバシー、プライバシーって」

 この団地、自治会の調べでは全1168世帯中、単身世帯が半数を超している。65歳以上の高齢者は700人ほどいるが、学齢期以外の子どもはわずか120人。少子高齢化、単身世帯化が極端に進み、まるで日本社会の未来予想図である。

 最近、自治会を最も悩ませているのが、いわゆる「孤独死」だ。自治会長の小松和夫さん(75)が目撃した遺体は20体はくだらない。風呂で息絶えていたり、座いすにすわったままだったり。この春から夏にかけては5件続いた。家族が面会しても本人だとわからないほど傷んだケースもあった。

 住民のつながりを強めようと、無報酬の自治会役員たちは涙ぐましい努力をしている。そこに立ちはだかるのが「プライバシーの壁」というわけだ。人の気配のない部屋について都の担当に連絡しても「プライバシーにかかわるので」。電話番号付きの名簿を作ろうと呼びかけても「プライバシーだから」。

 団地が建設されたのは、40年前だった。ダイニングキッチン、風呂にトイレ。2DKの間取りに象徴される団地のライフスタイルは、当時最先端とされた。「金の卵」と呼ばれた地方出身者の若者たちにとって、地縁、血縁から解き放たれた団地生活はあこがれだったろう。
 だが、そんな「郊外の夢」の2DKは半世紀後、孤独死が頻発するコンクリートの密室と化した。全国各地で、時代の先頭を走っていた団地が再び社会の最前線に立たされているのは、時代の必然だろうか。

 松中団地自治会の役員たちは、口をそろえる。当たり前のことだが、朝昼晩のあいさつの繰り返しが親しくなる一番の近道だ、と。あとは、一歩でも部屋に入ってしまうこと。そうすれば、大抵の人はすっかり心を許すようになるのだという。

 私たちは、プライバシーという言葉を言い訳に人付き合いの煩わしさを避けているだけなのかもしれない、と思う。情報社会化が進む現代、プライバシーは保護されるべき大切な権利なのは間違いない。だが同時に、人のつながりを断ち切る呪文にもなってしまっている。

 実はこの団地、来年から大規模な立替事業が始まる。単身世帯は原則1DKとなるほか、部屋割りは抽選だから、隣近所の関係を一から作り直さなければならない。エレベーターの設置で住居のバリアフリーは進んでも、心のバリアフリー化はますます難しくなる。

 まあ、これからも毎日の小さな積み重ねしかないですね。自治会の役員たちは、あきらめたように言うのだった。

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地域防災力 自ら育てる

平成23年10月26日付け朝日新聞の記事「首都圏発 備える3・11から」に、同見出しで記事が掲載されています。

「自治会 初期対応に力」のタイトルで、横浜市磯子区の三井杉田台自治会(約450世帯1200人以上が加盟)の活動がレポートされています。

同自治会が7〜8年前から実施している防災訓練。全般の指揮を執る片山氏は話す。

災害時に救急車や消防車はすぐ来る確約はない。住民の初期対応が重要だ。

各世帯の家族構成や血液型、寝たきりの人の有無などの個人情報も集めておき、災害時に活用する考えとのこと。防災豆知識かるたを配布し、住民同士の積極交流を促し「ご近所で顔の見える関係」を築くという。

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個人情報保護「審議継続すべき」

平成23年8月27日付け、朝日新聞に以下の記事が掲載されていました。

個人情報保護法の問題点を審議してきた消費者委員会の個人情報保護専門調査会は26日、「審議を継続すべきだ」とする報告を同委員会に提出した。

いわゆる過剰反応に対する検討課題として、行政機関などに対して「個人の権利保護と公にすべき情報の流通を両立する施策の必要性」をあげた。同委員会は今月末で委員の任期が切れることから、「次期の委員会で引き続き検討を進める必要がある」との見解を示した。

各方面で、個人情報保護法による弊害が指摘され久しい。難しい問題ですが、明るく住み良い日本社会をつくるため、大局的な視点で議論を深めてほしいところです。

誕生祝いも「個人情報」で中止

平成23年3月7日付け「朝日新聞」の投書欄に同見出しで投書が掲載されています。
投書の主は、60歳代の兵庫県に住む男性。数年前から毎年ご婦人と海外旅行をされているとのこと。参加したどのツアーでも旅行中に誕生日を迎える人がいると、旅行会社の計らいで記念品を贈呈し、ツアーの同行者も一緒に歌をうたい祝福していた。
ところが昨年11月に参加した旅行では、そんな催しがなく、最終日に添乗員から説明があったとのこと。曰く「この件は個人情報になる、と会社に投書があったので、会社として取りやめます」。

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情報の共有で地域を守る

平成22年12月6日付け朝日新聞のコラムが同見出しで掲載されています。
今月から約23万人の民生委員が一斉に改選され、新しい3年間の任期を歩み始めました。その民生委員活動についての考察と意味のある提案がございますのでご紹介させていただきます。
この夏、いわゆる所在不明の高齢者問題が世間を騒がせましたが、東京都足立区で戸籍上111歳の男性白骨遺体が見つかった事件で、「生きている」という家族の弁明の壁を崩したのは、民生委員の粘り強い働きだったと書かれています。
プライバシー意識が高まる一方で、引きこもりの高齢者の孤独死、家族による虐待が後を絶たない現状で、民生委員の役割はますます重要になっているが、その活動は以前より難しくなっている。その原因は、住民の個人情報(家族構成、障害の有無、公的サービスの利用状況など)が活用しづらくなっていることもある。
また、自治会の姿勢にも問題があると指摘されています。
今秋、厚生労働省がサンプル調査を実施したところ、15%の市町が民生委員に個人情報を全く提供していなかった。個人情報保護への過剰反応のせいなら、改めるべきだ。

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民生委員に個人情報流して

平成22年11月18日付け朝日新聞記事へ投稿が掲載されています。
投稿の主は、17年に及んだ民生委員の任期を今月末で終える(後任候補者探しに3年を要した)、仙台市にお住まいの男性。
以下、投稿文を引用させていただきます。

行政や町内会、子ども会などは個人情報の保護に過度に?反応。町内会は名簿を作らず、子ども会は作成しても民生委員に提供してくれません。行政から在宅高齢者世帯調査を依頼されますが、用紙のコピーさえ取ることが許されません。敬老祝いの名簿も受領書とともに回収されます。
しかし万一、子どもや高齢者の虐待などが発生したら、たぶん「民生委員は何をしていたのか」と批判されるでしょう。行政からの個人情報不足と地域住民の個人情報への過敏さも民生委員の引き受け手探しに苦労する大きな理由です。

民生委員は守秘義務を厳重に守っています。行政や関係団体はもっと信頼して個人情報を提供し、ますます多くなる高齢者の自立支援や安否確認、地域の子どもたちの健全育成の見守り役として活動しやすい環境を作ってほしいです。

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高齢者見守り 見えぬ答え

平成22年9月20日付け朝日新聞コラム「時時刻刻」に、同見出しで記事が掲載されています。
10月から地域住民による見守り訪問事業を始めるに先立ち、高齢者の世帯調査に乗り出した。市から提供を受けた名簿を手に、ボランティアの協力員が地区を回ったとのこと。「52年間、ここに住んでいるけど、知らないお宅もありました」と成果を強調。
また、厚生労働省は、民生委員に対する個人情報の提供がどのように行われているのか実態調査に乗り出した。個人情報保護法制定に伴い、自治体側が過剰反応して民生委員に情報を出さないとの指摘があるとし、対策を練るとのこと。
他に、今月東京都中野区野方の地域センターで、検討中の「地域支えあいネットワーク推進条例」の説明会での発言も掲載されています。出席した町会長らが、「近所でお年寄りが倒れても、入院した病院も教えてもらえない」と迫ると、区の担当者も「個人情報は難しい問題もありますが、難しいから出来ない、やらないではいけない」と応じたなど。
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現代の木阿弥

平成22年8月4日付け朝日新聞「天声人語」より
いわゆる‘行方不明の高齢者’問題。
「元の木阿弥」の言葉の由来にからめて、天声人語に書かれています。
足立区の111歳の男性、杉並区の113歳の女性、きっとまだまだ居るであろう所在不明のご高齢の方々。
どこか社会が間違った方向に進んでいる感じがするのは、気のせいではないでしょう。
以下、同記事から引用させていただきます。

人の世を「砂漠」と呼んで久しいが、近年とみに乾燥が進みつつあるようだ。もともと地域の存在は希薄になっていた。そこへ、かの個人情報保護法などが、人と人のつながりを断ち切る方向にアクセルを踏んだ。絆は細り、人は役所のコンピューターの中で事務的に処理されがちだ

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政府も高齢者調査へ

平成22年8月5日付け朝日新聞記事より
仙谷官房長官は、所在が分からない100歳以上のお年寄りが相次いでいる問題について、政府として実態調査に乗り出す考えを示したとのこと。また、総務省や警察庁なども含め、調査を広げることを示唆したそう。

100歳以上と言わず、年金支給開始年齢からの調査も本来は必要なはずです。地域のコミュニティが崩壊しかかっている現代は、政府のこの手の問題に関するコストは大きくならざるを得ません。日本の財政の観点からも、道徳的な観点からも「地域力アップ」は喫緊の社会的課題です。

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「学校・自治会 連絡網復活を」名簿作り奨励条例

22年3月25日付け朝日新聞の記事に同見出しで記事が掲載されています。

「学校・自治会 連絡網復活を」名簿作り奨励条例

これは、大阪府箕面市議会が25日に、住民同士のつながりを強化するために名簿作りを奨励する「ふれあい安心名簿条例」案を可決したニュース記事です。
昨今の個人情報保護への過剰反応から学校や自治会などでは名簿の作成が減っておりますが、それにより各方面に混乱が生じているのは事実、皆さんが感じていらっしゃることでしょう。

箕面市では08年に教育委員から「名簿がないと親同士が子育てなどで互いに相談しにくい」と指摘があり、対策を検討、さらに昨年5月には、新型インフルエンザの感染拡大時に、学校休校の連絡に手間取ったとのこと。

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孤独死:発見遅れ8件、個人情報保護が壁に 東京・檜原村

09年7月30日 毎日新聞サイト「毎日jp」に以下の記事が掲載されていました。

災害時に備え要援護者情報の共有化を模索している東京都檜原村が、個人情報保護条例の壁に直面している。 村では1~4月、高齢者が死亡後数時間~2日たってから発見される事例が8件発生。 うち4人は一人暮らしで「孤独死」だった。 村では08年10月から、「住民居住名簿」の作成を進めているが、過疎の村でさえ、情報の共有化がままならないのが実情だ。

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情報保護は誰のためなのか

09年6月5日付け朝日新聞の読者投稿に、同タイトルで投稿文が紹介されていました。
医療事務をしている春日部市の女性からのものです。

老人介護施設に入院している実母の容体が急変したので、
施設の看護師に薬剤情報を見せてほしいと頼んだところ、
施設側は、「個人情報の関係」で入所時のキーパーソンに登録したこの方の弟さんからでなければならない、と断られたとのこと。

娘が実母の薬剤情報を知りたいと思うのは、当然のことですが
それが「個人情報の関係」でできないとは・・。

この投書の結びには、

個人情報の保護が本人のためでなく口実や隠みのであってはならない。

とありました。

さて、
薬品名の手書きメモを渡された投稿者の方がその薬品を調べると、
母親の症状は明らかに強い副作用によるものと分かったとのこと。

母君のご容体が快方に向かうことを期待します。

地域で見守る「支え合いマップ」江東区が参加団体を募集

平成21年4月16日付け朝日新聞記事より

独り暮らしのお年寄りが社会的に孤立することを防ぐため、江東区は「サポート地域」4カ所を募集する。

江東区では05年度いわゆる「孤独死」が約230件も報告されているという。山崎孝明区長も「孤独死はさらに増えることも予想され、地域での見守りは重要だ」と話しているとのこと。

同区では、昨年度「高齢者地域見守り支援事業」として、
○亀戸2丁目団地自治会
○都営亀戸9丁目2号棟自治会
○大島3丁目団地管理組合の協力を得て、
「支えあいマップ」を作成。作成に当たっては、「住民流福祉総合研究所」の指導を受けた。

マップは住宅地図に高齢者の名前と、ご近所との交流関係を記入するもので、
誰と誰がつながっているかが一目でわかるものとのこと。

区は、この見守りマップ作りを通した地域主体の支え合いを広げようと、新たに4地域(自治会や管理組合など)を募っている。

【問合せ】区高齢者事業課(03)3647-9468です。

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個人情報保護法「早急に改正を」

09年3月28日付け朝日新聞より

個人情報保護を理由に、必要な情報が開示されない「過剰反応」が起きている問題で、日本新聞協会の編集委員会と日本弁護士連合会は27日、国民生活審議会の個人情報保護部会で、ともに個人情報保護法の早急な改正を求めた。

新聞協会は、社会で共有されるべき情報が開示されない背景に、一律に規制の網をかけた法制度そのものの問題があると指摘。

日本弁護士連合会は、個人情報を利用・流通させるべき相当性と、流通させないことで保護すべき点を比べる視点を法律に盛り込むべきだなどと主張。

熱狂から3年~状況はますますひどく~

08年11月14日朝日新聞に
「いま思う 熱狂から3年」の記事が掲載されている。

この記事は、小泉旋風が吹いた前回の総選挙から3年を経て、
生活がどう変わったのか、各方面をレポートしているシリーズです。


この記事に、区部に住む81歳の男性の紹介がされている。

数年前にこの男性の近所で70歳代の独り暮らしの男性が「孤独死」したことに対し、
「地域の交流があれば助かったかもしれない」と後悔していると。

この男性は、住民が支えあうことで地域はよくなるとの思いで、
長年ボランティア活動に参加し、町内会会長も8年間勤めたという。

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社保事務所の「個人情報保護」とは?

08年11月8日朝日新聞夕刊記事より
70代の夫婦が金融取引にからむ損害賠償訴訟を起こした際、
「東京地裁」が「新宿社会保険事務所」に求めた被告側の住所不明者の
調査嘱託を「新宿社会保険事務所」が拒否したという。

裁判所が必要な調査を官庁に対し嘱託することは、
民事訴訟法で認められている。

社会保険庁は公的責任を負わないばかりか、
同庁の「個人情報保護管理規定」が誤っているのは明らかになった。

この件で提訴された社会保険庁は、一連の不祥事と共に
その体質及び思考回路を一新することが望まれます。

訴訟の代理人弁護士は
「行政によるプライバシーの拡大解釈だ」と批判しているそうです。

個人情報保護法に怯えまい

08年7月8日付け朝日新聞の投書欄に、タイトルの見出しで記事が掲載されました。

公立高校で、緊急連絡網の作成を容認しなかったとのことだが、法律の中身、趣旨の無理解により“存在しない幽霊に学校側が怯えている”との指弾は痛快さを覚えました。

同5日付けでも「名簿も作れぬ ぎすぎす時世」との投書も掲載されており、個人情報保護法により息苦しくなった社会生活の一端を見る思いです。

個人情報保護法は、そもそも名簿の作成や配付を禁止する法律ではない。
健全な社会生活を営む上で、必要な名簿や連絡網を整備するのは当然のことではないだろうか。

内閣府も同法への過剰反応への対策を重視しており、早急に皆の誤認識を改めていく必要に迫られています。

相次ぐ匿名発表~個人情報保護の「過剰反応」

平成20年5月11日 朝日新聞記事より
相次ぐ匿名発表~個人情報保護の「過剰反応」と題して記事が掲載されている。

「個人情報保護」を理由に、必要な情報が公表されない例として、和歌山県の事件が紹介されています。
その事件とは、資材置き場に男性の遺体が埋められた事件で、和歌山地検は4月9日、殺人容疑で県警に再逮捕された男2人を障害致死罪で追起訴した案件だ。各社の記者が男の生年月日や住所を尋ねたが、次席検事は「個人情報だから」と拒んだという。
この例など、典型的な「過剰反応」と言えるであろう。法の趣旨と相反する事例の一つである。

日本新聞協会も「過剰反応が定着すれば必要な情報が隠される匿名社会となりかねない」と懸念を表明、また取材現場でも「実名や住所などの取材の手がかりが減り、報道の仕事がますます難しくなっている」との懸念が書かれています。

最後に個人情報保護部会長の小早川光郎(東京大教授)のインタビューも紹介されています。

どんな現象が過剰反応だと考えるかとの問いに対し、曰く
「大きく三つ。学校の連絡簿を作らない現象、これは振り子が振れすぎた。第二は民間事業者が出すべき情報を出さない現象。第三は個人情報を盾にした役所の情報隠しだ」。

「過剰反応」対策閣議決定

朝日新聞 08年04月25日によると
政府は25日、個人情報保護に関する基本方針変更案を閣議決定した。
個人情報保護法施行後の「過剰反応」があることを明記、対策として積極的な広報・啓発活動のほか、適切な解釈と運用を求めた。

変更方針は「社会的な必要性があるにもかかわらず、法の定め以上に個人情報の提供を控えたり、運用上作成可能な名簿の作成を取りやめたりするなど、いわゆる過剰反応が生じている」と明記。

生みの親どこに…取り違えられた50歳男性に個人情報の壁

08年4月11日 読売新聞に
福島市内の50歳の男性の事例が取り上げられている。またしても、杓子定規な「個人情報保護法」の事例である。

東京都立墨田産院の赤ちゃん取り違えで出生直後に無関係の夫婦に引き渡されて育った福岡市の自営業の男性が10日、50歳の誕生日を迎えた。

 実の親と離れ離れになった日から半世紀。「自分も親も年をとっていく。少しでも早く実の親を捜し出して、自分のルーツを知りたい」という思いは募るばかりだという。

 

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「個人情報保護」の大義とは?

08年3月の朝日新聞「声」横浜市在住の方からの投書がありました。

「安否確認阻む情報保護条例」

私は、中国東北部で終戦を迎え、ソ連によりシベリアに抑留されました。抑留中に無念の死を遂げた友を凍土に埋め帰国。帰国後、同じ引き揚げ者の仲間と、お互いを励ましあうために会を作り、会報を発行、年ごとに集会を開いてきました。

 ところが昨年、いつも返事が届いていた人から返層がきませんでした。電話もなく、連絡の方法が思いつかないので、書留郵便を出してみました。その結果、身を寄せていた家の方が亡くなり、老人施設に入所したことが判明。会の近況紹介ビデオなどを送りました。今年になり、会合の案内を出しましたが返事がありません。入所しているはずの施設に、「Aさんはそちらにまだいらっしやいますか」と電話をしました。が、「個人情報保護集例により一切お答えできません」との返事。
会の活動や極旨など懸命に説明し「安否だけでも」とお願いしましたが「お答えできません」の一点張りでした。施設を訪問すれは手だてもあったようですが、その時はそんな説明はありませんでした。

情報提供で、施設の方が思わぬ苦労をされるだろうことは想像できます。しかし、「個人情報保護」の大義の前に善意の高齢者同士の励まし合いの機会も失われる現状は改善できないものなのでしょうか。

皆さん、この現状をどう考えますか。

過剰反応対策盛る~内閣府

08年1月9日朝日新聞から

個人情報保護の基本方針
過剰反応対策盛る
・積極的に広報「限界ある」の声も

 個人情朝保護法のもとで、必要な情報まで提供をためらう「過剰反応」が続いている問題で18日、内閣府は政府の「個人情報の保護に関する基本方針」を3月に改正して対応する方針を明らかにした。

 05年の同法施工に伴い、同窓会の名簿作成をやめるなど、従来のコミュニケーションが損なわれるような事態が起きている。しかし政府は昨年、同法の改正ではなく運用で対応する方向性を決めている。
 基本方針改正原案では、過剰反応があることを明示しつつも、元々あった「広報・啓発に取り組む」の文言に「積極的に」を加えるにとどまっている。

 このほかの改正点として、市販品など一般に出回っている名簿などを廃棄する場合は、シユレッダー処理しなくてよく、廃品回収に出しても構わないとしている。

 また、政府機関や自治体、独立行政法人の情報公開の度合いが個人情報保護を理由に後退している現状も指摘されていることから、「必要性が認められる場合は個人情報の公表等は可能」との記載を加え、個人情報保護が情報隠しの理由づけにならないようにする

 これらの改正原案は18日の国民生活審議会個人情報保護部会に示された。委員からは「広報や啓発といったアブローチでは限界がある」という意見も出た。基本方針は、政府の個人情報保護の方向性や考え方を具体的にまとめたもので、04年に閣議決定。改正も閣議でできる。

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自分や隣人の「いのち」を、どう守っていくのか

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07年11月23日、千代田区役所で開かれた「マンションフォーラム2007」の
レポートが朝日新聞のコラム“いのち”で掲載されました。

住民の高齢化が進むマンションで、いわゆる「高齢化」「災害時」の
対策として、コミュニティづくりの大切さや、「もしもの時」にカギとなる
名簿作成の重要性などがレポートされています。

かつて千代田区が実施したアンケートでは、何か起きた際は
「町会に頼る」と答えた人が一番多かったとのこと。

地元の町会とマンション管理組合とが、祭りや子ども会、防災訓練などの
行事を通じて交流し、「共生」することを目的とした「協定書」締結の実例も紹介されています。

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「再会遠ざけた情報保護の壁」

平成19年11月20日朝日新聞投書欄より
タイトルの見出しで、群馬県館林市に住む壮年の方からの
投書で心に残るものがありましたのでご紹介させていただきます。

一年に一度、妻と私は老人ホームに居るKさんとレストランで昼食を共にした。 食事をしながら、彼女は一年の出来事を楽しそうに話した。

仕事の縁で出会って20年。今年も都合を伺うため、初夏に老人ホームに電話をしたところ、
Kさんはもういないという答え。
すぐ老人ホームに行って尋ねたが、担当者はどこへ移ったか
Kさんの個人情報は教えられないと言う。

私は、私の氏名と電話番号を書き残してきた。

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薄れるクラスの関係「名簿がない 謝れない」

07年11月1日 朝日新聞コラム「匿名の時代」個人情報保護の現場で
教育の現場、学校での保護者同士、卒業生同士の関係が
ますます希薄になっている現実をレポートしている。

愛知県の女性の小学4年生の娘が、怪我をさせられて帰ってきたが、
相手の親からは連絡がなく、一ヵ月後スーパーで怪我をさせた本人の母親に
偶然会い、謝られたという。その母親は担任に相手方の電話番号を尋ねたが、
「個人情報保護法があるから」と言って教えてもらえなかったという。

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「過剰な自制」根深く

朝日新聞07年9月8日付けで、“匿名の時代”個人情報保護の現場でと題して、特に医療の現場での個人情報をめぐるさまざまな事象をレポートしている。

都内の女性は、近親者の入院の報を受けたものの搬送先がわからず、救急病院数ヶ所に問い合わせるも「個人情報保護のため、いるかどうかも含めてお答えできない」との対応で、ようやく入院先が判明し病院に駆けつけた時は、一報から四時間後。すでに近親者は息を引き取っていたという。

また、都内の男性は旧知の知人の病状が良くないと聞き病院に見舞いに行くも病院は「個人情報なので病室は教えられない。入院しているかどうかも言えない」と言われたという。

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信頼を前提とするはずの教育現場で進む「匿名化」その2

07年9月12日付朝日新聞コラム「匿名の時代・個人情報保護の現場で」について続き

「情報の共有化があってこそ助け合える人間関係の形成を、入り口で止めてしまう」として、例外規定の条文化を求める意見書を今年6月発表した、日本弁護士連合会の見解は、市民生活の現場の混乱を考えると大いに同意いたします。

「保護者同士の連絡が希薄になり不利益を被るのは、結局は子供たち。人間関係を築くことを教える学校で他人を警戒するような行為が広がるのは、教育的にもよくない」と指摘するのは、日本私立小学校連合会の平野吉三会長。

皆で考えたい、大変重要なことですね。

信頼を前提とするはずの教育現場で進む「匿名化」その1

07年9月12日付朝日新聞では、“匿名の時代(個人情報保護の現場で)”のコラムで、教師や親たちの戸惑いの声をレポートしている。

九州のある県立高校、昨年9月の台風上陸で早朝に休校が決まったが、多くの生徒が登校。職員室には保護者からの電話が殺到したという。実は、二年前の個人情報保護法施工を機にクラスごとの連絡網を廃止していたためだ。結局、「不便すぎる」とこの後すぐ連絡網を復活させた。

この高校に勤務する50代の教諭は「そもそもどこまで議論して廃止を決めたのか疑問だ。世の中の流れに過剰反応しただけでは‥」といぶかっている。

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災害弱者の名簿「地域と共有を」/厚生労働省通知 続き

朝日新聞 07年8月20日

 

関東弁護士連合会が昨年9月にまとめた調査では、関東地方の147市区のうち、福祉部局の情報を防災部局が把握しているのは17%。民生委員や自主防災組織と協議を進めているのは28%だった。

 

全国約23万人の民生委員を束ねる全国民政委員児童委員連合会は「活動が制約を受け、地域の共助の力を弱めかねない」と危機感を強める。民生委員は守秘義務も課せられているが、秋田市のように、法施行後に母子家庭の世帯名簿の提供をとりやめた自治体もある。
 また、三重県内のある民生委員によると、障害者の情報はいっさい提供されなくなり、イベントの案内をする際、電話で伝えられず、自治会に回覧を回したと言う。

 
こうした事態に不安を抱いた千葉県議会は昨年、情報共有が容易になるよう個人情報保護法の改正を求める意見書を可決している。

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災害弱者の名簿「地域と共有を」/厚生労働省通知

朝日新聞 2007年08月20日

 

新潟県中越沖地震で、お年寄りや障害者などの安否確認が迅速に行われなかったとして、厚生労働省が、災害時などに避難支援が必要な「要援護者」の名簿を民生委員などと共有できるような体制作りを全国の自治体に求める通知を出していたことが分かった。要援護者名簿をめぐっては、「個人情報保護」を理由に、各地で地域への提供を拒むケースが増えている。災害発生時の対応遅れなどに懸念が広まっていたことから、同省は条例の見直しなど積極的な取り組みを求めている。

 

通知は今月10日付で都道府県や指定市などに送付。災害時に要援護者の情報を地域と共有することが重要だとして、民生委員に必要な情報を提供することなどを求めた。個人情報への配慮から情報提供をためらう自治体が広がっていることから、第三者提供できるよう条例の規定を改正する必要性にも踏み込んだ。

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個人情報であれば何でも保護されると誤解し、利用をためらっている人が予想以上に多い

読売新聞07年08月09日

必要な個人情報が国民に提供されなくなったり、地域や学校で名簿が作れなくなったり——。そんな弊害を生む個人情報保護の過剰反応を解消するため、内閣府が「個人情報相談ダイヤル」などを開設して1か月余りがたった。

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名簿を渡すことで、地域で助け合う機運が高まる/新潟県中越沖地震

産經新聞07年07月19日付より〜その2

個人情報より救出を優先させる意思を明確にする自治体も。長岡市は名簿登録に同意が得られた3236人の名簿と、1419人の未同意名簿を作成。同意名簿は既に自主防災組織や町内会に提供され、各組織が要援護者の避難支援プランを検討している。  未同意名簿も大災害時には提供する方針。今回の地震では同市内は被害が少なかったため、提供は見送った。同市は「名簿を渡すことで、地域で助け合う機運が高まる」と語る。
 

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高齢者を守る際に名簿は役立つ/新潟県中越沖地震

産經新聞07年7月19日付より

新潟県中越沖地震で同県柏崎市が個人情報保護法の施行を理由に、「要援護者」の名簿を地元自治会や消防にあらかじめ提供していなかったことが分かった。4人の死亡者が名簿に掲載されており、「あらかじめ知らされていれば対応ができたのでは」との疑問も出ている。
災害弱者を効率的に被災から守るため、内閣府は平成17年3月、避難支援ガイドラインを策定。自力避難が困難な要援護者の名簿作りを自治体に促し、自主防災組織や町内会などとの情報共有を求めた。ガイドラインに基づき柏崎市は3月、災害時の避難に支援が必要な高齢者、障害者の名簿を作成。だが、今回の地震で死亡した同市在住の9人のうち、4人が名簿に含まれていたが、町内会などには名簿の情報は伝えられていなかった。  柏崎市は「個人情報保護法の施行で、障害や介護状況などの個人情報の扱いには慎重になる」と、情報を伝えなかった理由を説明している。

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ゆき過ぎた「匿名化社会」の進行をくい止めるすべはあるのか

朝日新聞07年6月18日「時事刻刻」より
個人情報保護法について提言をまとめる、国民生活審議会の個人情報保護部会は、「過剰反応」が市民生活に様々な弊害を生んでいる現状をめぐり、ぎりぎりまで議論が続いた。
個人情報の取り扱いをめぐっては04年以降、所轄官庁別に35種類のガイドラインをまとめた。特に「過剰反応」への対応として、06年2月には関係省庁が学校や地域での名簿作成の手続き、本人の同意なしでも個人情報を出せる具体例などを申し合わせたはずだったが、それぞれの現場への浸透は進んでいない。

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弱者対策手つかず 個人情報保護法──作れぬ「命のリスト」

日経ニュース関西版【2007年1月16日】によると、
高齢者、障害者、外国人ら災害時の避難や生活に不安がある災害弱者のリスト作りが各地で難航している。

2003年に施行された個人情報保護法などが壁になっている。多くの自治体は、内部の情報共有でさえ条例上の手続きが必要。自治会など外部への情報提供は悪用防止を担保する妙案がなく、さらに後ろ向きだ。兵庫県が昨年7月から招集した会議の遅れを、委員は「個人情報を盾に、職員は仕事を増やしたくないと思っているのでは」と勘繰るが、「どうしていいか分からない」(県防災計画課)のも本音だ。

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地震などの災害時に自力で避難が困難な人たちの支援を

2007年2月25日 読売新聞

旧津市の自治会でつくる津市自主防災協議会津支部は、地区の社会福祉協議会と連携し、支援を求める人たちや支援が可能な人たちを把握するアンケート調査を始めた。

 阪神大震災などを教訓に、災害弱者を支える枠組みづくりが各地で求められている。しかし、個人情報の保護がネックとなり、行政主体ではなかな進まないのが実情だ。

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個人情報保護法への過剰反応が「地域力」をそいでいる現状 その2

読売新聞の平成17年10月5日付では、シリーズ「異議あり匿名社会」として個人情報保護法への過剰反応が、麗しい地域社会の様々な場面に影を落としつつある現状を、憂いを持って綴っている。

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個人情報保護法への過剰反応が「地域力」をそいでいる現状

読売新聞の平成17年10月5日付では、シリーズ「異議あり匿名社会」として個人情報保護法への過剰反応が、麗しい地域社会の様々な場面に影を落としつつある現状を、憂いを持って綴っている。

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個人情報保護法「15省庁で運用見直し」へ

朝日新聞18年3月1日記事によると、15省庁で構成する個人情報保護関係省庁連絡会議は情報提供を不必要に抑制する「過剰反応」について対策を話し合い、改善のため、内閣府が解釈や基準を明確化することなどを申し合わせた。

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個人情報保護の「過剰反応」対策

2年前に個人情報保護法が全面施行されてから「学校の同窓会名簿や電話連絡網が作れなくなった」といった過剰反応による弊害が出ている。

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